物語を語るものが世界を支配する

ドラマ、映画、小説、マンガなどあらゆる”物語”について語っていきます。ブログ名は、ネイティブアメリカンのホピ族の諺から。

人間失格 太宰治と三人の女たち

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』公式サイト 紛れもない傑作だ。蜷川実花は、蜷川幸雄の境地に達しつつある。 描かれる男と女の業は、ときに甘やかで扇情的だが、どこか滑稽でもある。自分勝手なクズにみえる太宰は、女たちの願いを拒みきれなかっただ…

翻訳ミステリーの登場人物表は、できれば完璧にして欲しい

翻訳ミステリーの登場人物表は、完璧にして欲しい! と、翻訳ミステリー小説を読むたびに思ってしまう。 たいていの場合、翻訳ミステリーの冒頭には、「主な登場人物」の一覧表が付いている。この登場人物表が付くようになった経緯は知らないのだが、昔の日…

未来ブレスト(1)自動運転が実現すると、クルマを所有しなくなる

未来はどんなかたちをしているのだろう?未来学という学問がある。様々なデータやシミュレーション手法によって、未来を予想するという。 そういうデータや、ノウハウも持ち合わせていない場合、未来について考えるのは、単なる妄想だと言われるかもしれない…

70年台大河ドラマの主題曲は、荒々しく、生きる力に満ちあふれていた!

20世紀に比べると最近の音楽は、曲の構成というか、構造が複雑になっている気がする。 シンプルなメロディは作り尽くされ、作曲家としての技量を示すには、より高度で複雑な技をみせる必要があるのかもしれない。と推測してみるが、本当のところはどうなの…

70年代の司馬作品の大河ドラマは、群像劇の面白さに溢れていた!

NHK大河ドラマに、最も多く原作が使われた作家は司馬遼太郎で、実に6本のドラマが制作されている。(2018年現在) 「竜馬がゆく」(第6作。1968年)「国盗り物語」(第11作。1973年)「花神」(第15作。1977年)「翔ぶが如く」(第…

夜の記憶 記憶の声

私の作品を紹介します。 AmazonのKindleで出版させていただいている電子書籍です。 「夜の記憶 記憶の声」 SF要素を含んだサスペンスの物語を二編、収録しています。 こんなあらすじです。 「夜の記憶 記憶の声」 ある夜、車を走らせていた深町真哉は、謎…

贋作 桜の森の満開の下

www.nodamap.com 絢爛たる舞台。 冒頭、度肝を抜くのは、舞台演出の華麗さだ。舞台全体を覆う巨大な一枚紙の絨毯を突き破って、鬼たちが姿を現す。と同時に、逆さまに舞い降りてくる桜の森。 いかに芝居を見せるか、を熟知した野田秀樹の演出がこれなのだ、…

ブログのタイトルについて

出典はネイティブ・アメリカンのホピ族のことわざだ。 (『月に映すあなたの一日―ネイティブ・アメリカンの364のことわざが示す今日を生きる指針 (MARBLE BOOKS)』より) だから、もちろん「作家やクリエイターは偉い」とか、そうした主旨の言葉ではない。 …